治らない中で「治る」選択をするということ

5月 12, 2022 | ウェルネスライフ

2017年5月11日の再投稿記事です。==========

さて、今日は「選ぶ」ことについてです。

 

ほんの少ししか使えないとしたら?
あなたはその時間、そのエネルギーを何に使いますか?

 

前回のブログで紹介したJennifer Brea のTEDトークにもありましたが、
「慢性疲労症候群」と共に暮らす人たちは、
日常生活のほんの些細なことでさえ、いつも選択を迫られています。

 

「今日は、お風呂で髪を洗おうか?」
「それとも、5分庭ですごそうか?」

 

1日でできることって、本当に少し。
あとは寝込んでしまうという人も多いのです。

 

私も発病当初は、
おかゆを3口食べるだけで、スプーンを持つ手が上がらない。
とにかくベッドから出なくちゃと、一大決心でリビングのソファへ移動。
そこで疲れ果て1日が終わってしまう。。。

そんな毎日が何ヶ月も続きました。

 

少しずつ体が動くようになって、なんとか外に出ていけるようになっても、
「友人と30分話す」のと、「そのあと1週間寝込んでしまう」のと
どちらを取るか?
と言ったような状態でした。

その30分は、なんとか元気そうなフリを保っていられるんですが、
「じゃぁね」と別れた途端、座り込んでしまい動けなくなることもありました。

 

こんなに出来ることのキャパが限られていると、
家事や仕事といった、いわゆる「やらなければいけないこと」は、ほぼできないんです。

 

あまりにも「できない」ことが多すぎて、
その中で「やるべきこと」にとらわれて苦しくなるなら、
「本当に心からしたいこと」を意識的に選んで行こうと思ったんです。

 

そうでなければ、無力感だけが増えて行き
私の人生に「自らの選択」「人生の楽しみ」はない。と感じていたでしょう。

 

限られた体力の中で「本当に心からしたいこと」を選ぶためには、
なにより「それ以外」のことを大胆に手放す思い切りが必要なんです。
そうやって、意識的に選んでいかないと、
ベッドの中で過ごす人生だったと思います。

 

私はある時から「治らない」ではなく、
「治る」「自分の人生を生きる」という選択をしました。

 

現実問題としては、治らないかもしれない、
でもその選択をしたから「治る道」を歩いているし、
今「自分で選んだ人生を生きている」と感じています。

 

どうやたら良くなるの? と聞かれて
「まずは治る、って決めるんですよ」なんて言うと、
あー今流行りの引き寄せ? スピリチュアル?? なんて思うかもしれませんね。

 

「治る」と選択することで、
治るため、良くなるための情報に意識が向くし、
そうなるための工夫ができるんだと思います。

 

娘の手に庭からの恵が一杯

 

 

例えば、体が楽になる食事、ストレスマネージメント
ライフスタイルや考え方、ものの見方を変えること。
受け身で待っていては、やってこない情報もあります。
また、不確かで「科学的根拠のない」方法もあるでしょう。
でもね、誰が何と言おうと、良くなればいいんです。

 

いちばん大切にしたいことを最優先し、
あとは手放せるところ、工夫すれば上手く行くところを考えるんです。

 

一般的なやり方にこだわらなくても良いんです。
周りと違ってもいいんです。

 

色々な理由を持ち出して「できない」と諦めてしまうのではなく、
従来の方法で上手くいかないと感じているのであれば、
「どうやったら出来るだろう?」と、
今までとは違う視点で考えてみるんです。

 

正面から正攻法で頑張るのではなく、視点を変える。

 

そうすると、難しいと感じていたことが
できるようになったりするんです。

 

でね、正攻法ではないけれど
自分が『大切にしたいものを大切に』しながら
自分だけの道を歩いて目的地に歩いて行くことって、

体と心を癒していくことにも、
自分の本質を活かして仕事をして行くことにも、
さらには、家庭生活や子育てにも役立つんですね。

 

私も道の途中ですが、
引き出しの中身をどんどん深めて、増やして、前に進んでいます。

この引き出しの中身が誰かの役に立てば、
これほど嬉しいことはないな。

 

こんな風に生きて行くことが、
きっと私が「本当に心からしたいこと」なんですよね。
そのために、簡単にはいかない病気をして、
その中で「治る」という選択をしたんだと思います。

 

大切な時間とエネルギー、
あなたは何に使いたいですか?


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