大切な人にどう伝える?/Cancer Notes

8月 2, 2022 | Cancer Note

乳がんが見つかった時、誰にどんなふうに伝えるか?

予想だにしない現実を突きつけられてショックなはずなのに
自分の気持ちを受け止める暇もなく

家族や友人にどんな風に伝えるか?
誰にどこまで伝えるか?

心配させてしまうな・・・
悲しませてしまうかも・・・

と、意識は周りの人達に向いてしまいます。
「しっかりしなきゃ!」なんて思って、ついつい自分を後回しにしたりして。

 

大切な人達にどう伝えるのか?
特に子供にどう説明するのか?

 

私自身の健康を守りながらも、娘の気持ちもサポートしていかなきゃ。と思い
夫と話し合って、娘には全て伝えようと決めました。

 

私の場合、手術前の診断でステージ2bか3aと言われ、
手術、抗がん剤、放射線治療、ホルモン治療のフルコースが確定していました。

 

髪が抜けたり、治療に通ったりもあるし
誤魔化したりすると、余計に不安になるかもしれません。

今はネットで調べることもでき
「がん」は、学校でもトピックに上がるようですしね。

 

 

 

「マミーは胸に癌ができたんだよ」
「癌って聞いたことある?」

と8歳の娘に尋ねてみたら、
抗がん剤のこと、
髪が抜けること、
死ぬかもしれないこと、
全部知っていました。

 

お友達のママや家族が治療中だったりで
子供たちの間でも話にあがっていたようです。

 

そりゃ考えてみれば当然かもしれません。
2人に1人が癌になる時代、珍しいことではありませんもんね。

がんと共に生きる人が増えるからこそ
タブー視することなく
オープンに話せる環境って大切だなと感じています。

 

とは言え娘は、「マミー死ぬの?」とダイレクトに聞いてくるので

「まだまだ死なないよ。
もっとあなたと一緒にいるために、治療するんだよ」

入院することや
しばらく具合が悪くみえること
髪がなくなること
家族の一員として今まで以上にお手伝いしてサポートして欲しいこと
不安になったり、悲しくなったら教えて欲しいこと

そして、彼女のメンタルや様子の変化を見守ってもらうために
学校やお稽古の先生、親友のママに話ておいて欲しいか

などなど、少しずつ
驚かせないように気をつけながら
彼女の意向も確認しました。

 

いつまでも小さい娘のような気持ちでいたけれど
外では色んな情報を受け取ってるんですよね。。。

 

そんな彼女は、その後も泣いたり悲しい顔を見せることもなく
いつも通りの甘えっぷりでしたが
たった一度だけ、お稽古の途中で突然泣き崩れたことがありました。

「マミーが消えてしまう!」って。

 

実はこの時の私は、抗がん剤の副作用から救急車で運ばれ
数日を病院で過ごした後、退院してきたばかりだったんですね。

 

娘にしてみたら
家でくつろいで抗がん剤治療を受けていたのに、
その夜寝ている間にマミーが居なくなり
いつ帰ってくるかダディーに聞いても、分からないと言われるばかり。

 

分からないことって、不安を増大させますよね。

で、やっぱり病気のことはオブラートに包むより、最初に全て説明してよかった。
と改めて思いました。

子供は子供なりに考えて受け止めている。

 

 

 

私達は既に娘に話した後でしたが
病院でこんな冊子をいただきました。

 

「子供にがんをどう伝えるか」(英語のみ)
言葉の使い方や、家族環境や年齢別によって伝えるポイントなど
参考になりそうな内容だったので、リンクシェアしておきますね。

 

この冊子にも
近親者が癌で亡くなったばかりなどの場合を除いて
基本的にはありのままを話すのが良いと書いてありました。

 

Honesty is the foundation for trust in a relationship.
(正直に話すことが、信頼を築くベースになります)

 

 

そういえば癌を伝えた時、彼女はこんなことを言い出したんです。

「マミーが死んだら、ジャスミンの花と一緒に庭に埋めてあげる。
そこで私は毎日お茶飲むんだ。」

 

「死んだら・・・」って、ブラックジョークやなと苦笑いしつつも
心が温かくなって、その言葉で不思議と恐怖が和らぎ

もやもやした不安を溜めず口に出すことで、
心の緊張や筋肉の強張りが解けていくような感覚になりました。

 

「そうだね、いつかは分からないけど
マミーが死んだらそうしてね。」

まだまだ、元気に生きていきますよー。笑

 

 


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