術後1週間〜変なアドレナリン沈静、体の痛みを通して現実を受け止める

1月 28, 2022 | ウェルネスライフ

術後1週間が経ちました。

先週は、沢山の方に温かいメッセージを頂き、
みなさんが祈っていてくれると思うと大きな安心感に包まれて、
何なら追い風感じるくらいの術前で、不安どころか幸せな気持ちでした。
本当に、ありがとうございました。

 

周りにいる人達のお顔を思い浮かべ
お一人お一人のお名前を音に出していると
「こんなパワフルな人達が祈ってくれてる。うまくいくしかないでしょ!」と
本当に心強く手術室の扉をくぐることができました。

 

「祈り」というものについて
改めて考える機会になりました。
(「祈り」については、別記事で書きたいと思っています)

 

 

さて、術後1週間
ぶっちゃけ、想像していたより弱っています。笑

 

入院について「待ち時間が長いので本は必須です」
どの持ち物よりも強調フォントで書かれていたので

私も、
「ヨシヨシ読みかけの本持っていこ〜
あっ、でも気分が変わるかもだし、念の為Kindleも
オーディオブックの方が楽かもだし、iPhoneの充電も♡」

術後のノンビリと流れる時間を、少し楽しみにさえ思っていたのですが
偏頭痛と吐き気で夜も眠れず、読書どころか
「手術無事終わったよ」のメッセージを夫に送れたのは
退院手続き3時間前でした。

こんなところで、頭痛持ちの発揮です。

 

パースの美しいスワンリバー沿いにある病院。リバービューの部屋じゃ無かったのは少し残念だけど、楽しむ余裕もなかったので結果オーライ!

 

 

今回見つかった乳ガンは、リンパ節に広がっていたので、脇の「リンパ郭清」(切除)もしました。
同じパターンだと、日本では術後1週間くらいで退院らしいのですが
オーストラリアは手術翌朝に帰宅です。

一晩寝たら
朝ごはん食べて、往診あって、お薬もらって
体からリンパ液を出すチューブをぶら下げたまま退院!

日本の家族や友人はビックリですが
この「大したことないのよ〜」という全体的な雰囲気も
私にはあっていて救われています。笑

家に帰って動けると
気持ちも明るくなりますしね!

 

オーストラリアは、訪問看護や地域医療との連携も素晴らしいですし
術後のケアについても、必要だったら看護師さんが家に来てチェックしていくれるオプションもあるようです。

執刀医の女医さんが
「この人は、とてもインディペンデントだから大丈夫よ。自分でやるわ!」と、看護師さんに申し送っていたのを、ボーッとした頭で聞いていました。笑

 

昨日までは、体からリンパ液を出すためのドレーン(チューブ)が繋がっていて、毎日の様子をナースステーションへショートメッセージで送り、何か問題があったら、すぐに病院へ戻って処理してもらっていました。

 

実は、乳ガンが見つかってからずっと、変なアドレナリンが出てたみたいで、涙したり、不安になったり、みたいなことってほぼ無かったんです。
本当に私のことなのか? 現実味がなくて、思考が止まってしまっている感じ。

 

授業が途中で止まってしまいご迷惑をかけること
満を辞してリリースしたプログラムが直前でできなくなったこと
この二つに関しては、本当に申し訳なさと打ちひしがれるような悔しさはありました。

「あぁ、ここまで頑張った仕事、どうなっちゃうんだろう」
という意味での絶望の方が強くって

 

 

自分の人生にガンがやってきた死の恐怖とか、不安とか、
それは感じる暇がなかった。というのが正直な所なんです。

ほんと、どこまで仕事命なんでしょう。笑

 

今は手術が終わり
少しずつ、体のしんどさや傷の痛みを通して現実を受け入れて
変なアドレナリンも沈静してきています。

それと、同時に「弱っていた私」がむくむく顔を出して
朝、太陽を見上げただけで涙が込み上げ

「私の金星って、弱いよなぁ〜」なんて友達に弱音吐きながら
「病んどるなぁ。笑」って受けて止めてもらったり

思いの外弱ってますが、こんな私を
庭の木々が、空の星が、おおらかに見守ってくれているようです。

 

自分の傷ついたことや弱っていることを、無条件に受け入れるって、
マインドがコントロールしてるうちは
なかなか難しいんだろうな。と感じています。

それこそ、価値観ひっくり返るような体験や
もう体に力入らない、という位に脱力して、
初めて自分に降伏して受け入れることができる部分がある。

前回、「慢性疲労症候群」という病に伏したと時とは、また違ったジャーニーが始まっているなと感じていて

その時に、とことん癒しきれなかったものがあったのかもしれないし、今の私だから見つけられる、そんな気配がしています。

 

最近は、だいたこんな感じで過ごしています。

朝5時に起き、丘の木々の間から登ってくる太陽を拝み
ゆったり一人静かな時間を過ごしています。

そのうちに、娘が目を擦りながら起きてきます。
朝ごはんの支度を手伝って、一緒に座って食べる。

その後は
お返事をしたり、少し書き物をして
昼時には、エネルギー切れ。

そのまま夜までベッドで過ごし
21時にはすっかり眠りについています。

手術を終えて、これからの治療のことどうしよか。
と考えると一瞬不安もよぎりますが、
穏やかに術後の回復期を過ごしています。

 

毎朝迎えてくれる、今年初めて咲いたプルメリア

 

しばらくは、こんな感じの日記になりそうです。
何か物事が起こった時、それを振り返りまとめた視点ではなく
ほぼリアルタイムに心の移り変わりを綴っていこうと思います。

また、オーストラリアに暮らしていたり
フリーランスや起業している方が乳ガンに直面した際にも
何かのお役に立てるよう、具体的にやったことなども
盛り込んでいけたらと考えています。

 

次回は乳ガンに気づいた時の話でも書いてみようかな。

 

 

朝の水やりを手伝ってくれている娘
重くて長いホースを身体いっぱい使って手繰り寄せたり、
植物によってノズルを付け替えたり、花や木に声をかけたり、
さながら「庭の小さな女主人」みたいな風格です。


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